TC 85 19/16

01. パフォーマンス

クラッチ

軽量かつ高い信頼性を誇るMiba製の油圧式クラッチシステムは、過酷な条件においても一貫した遊びを確保し、ほぼメンテナンスフリーでお使いいただけます。クラッチ自体も、高強度スチール製のクラッチバスケットに格納され、安定した動作と耐久性を約束します。

エンジン

これまで同様、最新の2ストロークエンジンテクノロジーを駆使したTC 85エンジンは、2025年モデルではトルクが向上。引き続き85 cm³の競合モデルを大きく引き離しています。新設計のシリンダーヘッド、スパークプラグ、イグニッションにより先代モデルに対し120 gの軽量化を実現し、全体的なパフォーマンスが向上しています。2種類のエンジンマップによってTC 85はあらゆる条件で優れた性能を発揮し、クロスレシオの6速トランスミッションと油圧式クラッチが組み合わされて、競争力の高いマシンに仕上がっています。

シリンダー

軽量かつ耐久性に優れたアルミニウム製シリンダーは、比類なきパフォーマンスを実現する革新的なパワーバルブシステムを中心に設計されています。2025年モデルでは、新しいシリンダーヘッドによりボトムエンドから中域のパワーが向上しており、過酷なコース条件でもライダーが半クラッチを使う必要性が減ることになるでしょう。

クランクケース

高圧ダイカスト法で製造されたクランクケースは、強度と耐久性はそのままに、肉厚を薄くして軽量化を実現しました。この設計によりエンジンがよりコンパクトに配置され、内部のコンポーネントをより重心近くに配置できるようになり、ハンドリングの向上に貢献しています。

クラッチ

エンジン

エンジン

シリンダー

クランクケース

クラッチ

02. シャシー

フットレスト

一新されたフットレストは先代モデルよりも大型化され、グリップが向上しているほか、全体的に泥が溜まりにくいデザインとなり、あらゆる場面で確実なコントロール性を約束します。フットレストの取り付けコンセプトが改良されたことで、深いわだちでも側面に引っかかりにくくなり、TC 85は前に進む勢いを維持することができます。

フレーム

ハンドリングと安定性の向上を図って設計が一新されたフレームは、ハイドロフォーミング加工を用いてクロムモリブデン鋼から製作されています。この材料の強靭さは実証済みで、正確な屈曲性と剛性も提供し、定評あるTC 85の俊敏性をさらに強化しています。新しいフレームにエンジンを再配置して重量配分を最適化し、さらにステアリングヘッド角度をよりフラットに設定することで、若いライダーがコーナリングしやすいマシンに仕上がっています。

WP製XACTフロントフォーク

最先端の43 mm WP製XACT AERフロントフォークが、卓越したダンピングと快適性を提供します。軽量で278 mmのトラベルを持つこのフロントフォークは、左レッグにエアスプリングを備えており、ライダーの好みや体重、コース条件に応じてポンプを使ってこれを簡単に調整することができます。

WP製XACT PDSショック

完全調整可能な新しいWP製XACTリアショックは289 mmのトラベルを提供し、プログレッシブダンピングシステム（PDS）を用いてスイングアームに直接取り付けられています。新しいスイングアームと相まって、このリアショックはトラクション、安定性、全体的なハンドリングを向上させています。

サブフレーム

実証済みのサブフレームは、ポリアミドグラスファイバー強化アルミニウム製の一体型構造となっています。最先端のハイブリッド構造によって大幅な軽量化を達成するとともに、特殊な剛性設計を採用することで優れたコントロール性とフィードバックを実現しています。

フットレスト

フレーム

フレーム

WP製XACTフロントフォーク

WP製XACT PDSショック

サブフレーム

フットレスト

03. コンポーネント

ハンドルバーとグリップ

ブラックアルマイト加工されたNEKEN製のテーパーハンドルバーは、2025年モデルで新たに現代的な絞り角を採用。高品質アルミニウム合金が卓越した振動減衰性と安定性を実現しています。そして、ブラックのODI製グリップがしっかりと装着されています。左側のグリップは小型のクランプで固定されている一方、スロットルグリップは、スロットルチューブに加硫接着され、しっかりと固定されています。激しい着地の際にライダーを保護するために、ハンドルバーマウントはバーパッドでカバーされ、いかなる衝撃も緩和します。

ボディワーク

人間工学に基づくボディワークは一新され、85 cm³マシンに乗るライダーの平均的な体形に合わせて正確に調整されているため、ライダーの動きを妨げることなく、自信を養う手助けとなります。新型フレームのおかげで全体的にスリムになった新しいボディワークは、若いライダーが膝でしっかりとホールドし、コントロールできるようになっています。

ブレーキ

Formula製のフローティングキャリパーが、Galfer製の240 mmフロントディスクと220 mmリアディスクと組み合わされ、あらゆる条件で自信を与えてくれるブレーキングを約束します。Formula製のマスターシリンダーとブレーキホースは最大限のパフォーマンスと耐久性を実現します。

ホイール

ブラックのExcel製リム（フロント19インチ、リア16インチ）が、強度に優れたスポークを用いてCNC加工ハブと連結され、軽量かつ強靭なホイールセットが組み上げられています。このホイールに、幅広い路面状況で卓越した直進安定性、トラクション、予測しやすい挙動を実現するコンパウンドで製造されたMaxxis製Maxxcross MX-STタイヤが装着されています。

ODIロックオングリップ

TC 85にはブラックのODI製グリップが採用され、左側のグリップは小型のクランプで固定されています。スロットルグリップはスロットルチューブに加硫接着され、しっかりと固定されています。

グラフィック

Husqvarna Motorcyclesが持つスウェーデンの伝統からインスピレーションを得たホワイトとイエローの印象的なグラフィックは、インモールド成型技術を用いて転写されたもので、耐久性と高品質な仕上がりを実現しています。

ハンドルバーとグリップ

ボディワーク

ボディワーク

ブレーキ

ホイール

ODIロックオングリップ

グラフィック

ハンドルバーとグリップ

04. テクノロジー

エグゾースト

新しいエグゾーストシステムは実証済みのプロセスで製造され、パワーと構造品質が向上しています。今回からヘッダーパイプ内部の溶接の継ぎ目が取り除かれている一方、新たなジオメトリーはピークおよびトップエンドのパワーを犠牲にすることなく低～中回転域でのパフォーマンスを向上させています。マフラーはブラックアルマイト仕上げでスタイリッシュにアップデートされています。

エアボックス

新しいエアボックスコンセプトでは、正確に配置されたインレットダクトが採用され、最大限のエアフローとフィルター保護を提供します。左サイドパネルの裏側にあるTwin Air製フィルターは、これまで通りツールを使わずに容易にアクセスでき、エアフィルターの迅速かつ簡単な交換が可能です。

冷却

2025年モデルのTC 85に採用されている最先端の新型Pankl製ラジエーターは、 Husqvarna Motorcycles製のフルサイズモトクロスマシンに使われているものを小型化したユニットです。クーラントはシリンダーのみならずクランクケースも冷却し、常に最適な運転温度を維持します。

スイングアーム

鋳造処理の見直しにより、新しいスイングアームは先代モデルに対し300 g軽量化されています。重力ダイカスト法によって製造された一体型構造のスイングアームが、卓越した強度と最適な屈曲特性を実現しています。このスイングアームは、見やすいチェーン調整マーク付きで、メンテナンスが簡単になっているほか、耐久性が向上した新しいチェーンガイドとチェーンスライダーは泥が溜まりにくい設計となっています。